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最高裁判所第二小法廷 昭和30年(あ)3754号 決定 1958年3月07日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人奈良武一の上告趣意は違憲をいうも、実質は単なる法令違反の主張に過ぎず、被告人の上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない(第一審判決が、その判示第一の被告人の所為は一個の行為にして酒税法違反の罪と有毒飲食物等取締令違反の罪にあたるものとして刑法五四条一項前段を適用したことは正当であって、所論の如く、後者が前者に吸収される関係にあるものではない)。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 河村大助 裁判官 奥野健一)

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